名張署は8月11日、名張市内に住む70代の無職女性が投資を巡る架空のトラブル解決のため手数料として送金した現金合計1700万円をだまし取られる被害があったと発表した。同署は特殊詐欺事案として捜査している。

 発表によると、女性は7月7日ごろ、銀行員を名乗る男から「投資してみませんか」と電話があり、数日後に「投資リストに登録してくれたのでお礼の1万円を受け取れる」などと電話があったが、いずれも断っていた。ところが16日になってIT企業のクドウを名乗る別の男から「銀行の投資リストにあなたが載っている。投資が無いのに名前を載せているのは名義貸しで違法だ。解決に500万円必要。お金は返ってくる」など電話があり、8月3日までの間に市内の宅配営業所やコンビニから計4回にわたり合計1700万円を段ボール箱で梱包し、埼玉県や千葉県の個人宛に発送したという。

 さらに5日、再びクドウを名乗る男から追加手数料を求める電話があり、不審に思った女性が同居家族に相談。警察に通報したことから事件が発覚した。

 県警本部によると、県内では7月末現在、特殊詐欺の発生は69件(前年同期比25件増)で、被害額は約1億9530万円(同約1億2460万円増)に上っているという。

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