三重労働局が6月30日に発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1・17倍で、下げ幅は約11年半ぶりとなる前月比0・12ポイントだった。伊賀地域は前月より0・07ポイント低い0・97倍と、約6年半ぶりに1倍を下回った。

 5月は県内の職業安定所9か所のうち伊賀、桑名、鈴鹿、松阪、伊勢で有効求人倍率が1倍を下回った。新型コロナの影響を受けて多くの産業で求人数が減り、急増ではないものの求職者数が増える状況が続いている。

 伊賀地域の新規求人倍率は1・56倍(同0・54ポイント増)。新規求人数911件のうち、正社員の求人数は422件で、全体の46・3%(同1・4ポイント増)だった。産業別新規求人数の上位5業種は、医療・福祉216人(同29人減)、製造業211人(同59人減)、サービス業146人(同25人増)、建設業78人(同45人増)、卸売・小売業74人(同21人増)だった。

 同労働局では、ここ数か月は緊急事態宣言に伴う外出自粛や感染予防のため、安定所に足を運ぶ求職者の出控えが一定数あった可能性も考慮し、今後の求人・求職の動向を注視していくという。

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