外国人が日本で働きながら技術を学ぶ「技能実習制度」の職種に、2017年11月から「介護」が加わった。県によると、県内の介護技能実習生の認定人数は、今年3月末現在で215人だという。【利用者と笑顔で話すカルリナさん=伊賀市円徳院で】

 伊賀市円徳院の介護老人保健施設「伊賀さくら苑」では、4月から介護技能実習生として、10代から20代のインドネシア人女性5人を受け入れている。実習生は市内で共同生活を送り、原則3年間、働きながら介護を学ぶ。

 5人は本国で日本語や介護技術を学ぶ入国前講習を受け、新型コロナウイルスによる入国制限前の今年2月に来日。亀山市で約1か月半の入国後講習を受け、現在は伊賀市内の寮で暮らしている。

 施設に来てわずか2か月余りだが、既に高齢者の食事、入浴、排せつなど基本的な介助をこなす。4月にあったレクリエーションでは、5人がインドネシアの学生服を身に着けて文化を紹介し、好評だったという。

 入所する女性(92)は「皆よう仕事をするし、優しい。一生懸命な顔を見ていると、こっちも元気になる」と目を細める。働きぶりを見た介護課長の北村恵美子さんは「いつも笑顔で積極的。仕事を覚えるのが早く、他の職員も『私たちがお手本にならないと』という意識が芽生え、雰囲気がより良くなった」と話す。

 介護技術の習得と併せて実習生が目標とすることは、12月の日本語能力試験で日常生活レベルの日本語が理解できる水準「N3」に合格することだ。

「日本語は難しい」

 実習生の一人、アナンダ・カルリナさん(20)は、高校2年の時に介護の道を選択し、実習の制度を知って1年ほど前から日本語を学び始めた。「日本は町にごみが少なく奇麗で、人も親切。もっとここで勉強したい」と流ちょうに話す。カルリナさんと同じ部署で働くデシ・フィトリア・ニンティヤスさん(19)は、仕事の後も寮で毎日1時間、日本語の勉強を欠かさない。「利用者さんの中には、関西弁や伊賀弁を使う人がいる。漢字の読み方もいろいろあり、日本語はやっぱり難しい」と話す。同施設では今後も、毎年5人ずつ外国人実習生を採用していくという。

母国の学生服を紹介した実習生たち(提供)

2020年6月27日774号14、15面から