昨年5月に火災で焼失した名張市箕曲中村の福成就寺(岩田昌信住職)の本堂を蘇らせようと、檀家たちでつくる再建委員会が、一般参拝者への協賛の依頼を始めた。【仮本堂で焼失を免れた仏像を見つめる辻川さん(右)と岩田住職=名張市箕曲中村で】

檀家が委員会組織し計画

 市史によると、同寺は平安時代中期からあった壬生寺の後身と推定。天正伊賀の乱で焼けた後に再建され、江戸時代には名張四大寺の一つに数えられたと伝わる。

 昨年の火災では、木造瓦ぶき平屋の本堂や庫裏など計約350平方メートルが全焼し、本尊の薬師如来も焼失。焼け跡の撤去後間もなく、焼失を免れた十一面観音や如意輪観音など5体の仏像を安置するプレハブの仮本堂を建てた。

火災時の福成就寺本堂(2019年5月3日撮影)

 昨夏には檀家たちが総会を開き、本堂再建委員会の発足を決めた。見込み費用は約1億円で、保険を加えても大半は寄付に頼らざるを得ないという。

 檀家総代長で委員長の辻川宗市さん(76)は「檀家たちの中で火災後すぐ『再建』の思いが固まった。本堂がないのは寂しく、元通りのものを建てたい。お参りになる方にも、少しでもご協力頂ければ」と話した。

 同寺は東海四十九薬師霊場の1番札所。仮本堂の中央にあるのは本尊の写真で、再建の暁には大本山の室生寺(宇陀市)から新たな薬師如来を迎える予定だという。

 問い合わせは同寺(0595・63・3363)まで。