岐阜県で開かれた「日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)」の男子三段跳で、近畿大学工業高等専門学校(名張市春日丘)4年の伊藤陸さん(18)(菰野町出身)=写真=が、20歳以下の日本記録を42年ぶりに更新し優勝した。自己ベストを30センチ以上更新する会心の跳躍を披露し、10月の茨城国体や、来年に控えた世界ジュニア選手権など、次の目標を見据えている。

走幅跳から良い流れで

 9月13日の走幅跳では、5回目に7メートル82を記録し4位入賞。「楽しんで結果が出せたので、良い緊張感を持って大会に入れた」と振り返る。2日後に行われた三段跳では、1回目に自己ベストに並ぶ15メートル97を跳び、「気持ちが楽になった」。3回目に自身初の16メートル台となる16メートル13をマークすると、勢いそのままに5回目は16メートル34を記録。20歳以下最古の日本記録を5センチ上回り、2位に29センチ差をつけ表彰台の中央に立った。

表彰式でガッツポーズをする伊藤さん(中央)(本人提供)

 昨年の全国高校総体(インターハイ)では15メートル31で5位入賞を果たしているが、大学1年生に相当する年にいきなり全国優勝を遂げたことは本人も驚きだった。指導する松尾大介准教授は「夏場の練習をきっちり積んできたことが申し分のない結果につながったのでは」と評価する。

 今年6月には日中韓交流大会の代表に選ばれ、初めて海外での試合を経験。「記録は良くなかったが、普段の試合とは違う雰囲気を味わえたことは収穫」と経験値を高めてきた。伊藤さんは「周りの選手たちが記録を伸ばしていくことは刺激になっている。これからも良い動きをして良いジャンプができるように準備していきたい」と話した。

2019年9月28日付 756号3面から

- Advertisement -