女子サッカー・なでしこリーグ2部の伊賀FCくノ一は10月7日、伊賀市小田町の本拠地、上野運動公園競技場でスフィーダ世田谷FCに1‐0で勝ち、3試合を残して優勝と来季の1部復帰を決めた。【リーグ優勝し喜ぶ選手とスタッフら=伊賀市で】

 連戦が続いた福井国体から中2日のS世田谷戦には、今季ホームゲームで最多の704人が詰めかけた。引き分けでも優勝が決まるくノ一は試合終了直前、DFで先発した新人の島野美央のインターセプトから前線のFW小川志保につなぎ、攻め上がった島野がスルーした球をMF森仁美が右足で思い切りよく蹴り込み、決勝点を奪った=写真下(中央)。

 森はリーグ通算6得点目。今季からくノ一に加入し、カップ戦と国体の決勝でゴールを決めたのに続き、リーグ制覇がかかったこの日の試合でも、勝利で優勝する姿を待ち望む大勢の市民やサポーターの前で決定力を発揮した。

 インタビューでキャプテンのMF杉田亜未は「立ち上がりから点が入らずに冷や冷やした試合になったが、諦めずに最後まで皆で戦った結果、勝利できてよかった。(今季は)簡単な試合は一つもなかったが、チームワークを出せた」と誇らしげに答えた。

 1部で戦った昨季は2勝3分13敗の最下位で自動降格。J2京都サンガFCのヘッドコーチから6年ぶりにくノ一を指揮する大嶽直人監督は、就任時から「奪ってからの速攻」というスタイルのプレッシングサッカーを徹底させた。ベテランも若手も複数ポジションで競わせながら、男子サッカーと共通するダッシュの距離や球際での駆け引きなど「プレー強度の向上」を選手に厳しく求め続けた。

 今季は連敗が一度もなく、結果を積み上げるごとに選手たちの自信は増していった。大嶽監督がリーグ優勝を確信したのは後半戦の4連勝後だったという。「うれしいの一言。選手たちが日々努力した結果で、どんなチームでも1年でタイトルを3つ取ることはそうない。本当に素晴らしい」と称えた。