伊賀鉄道は7月10日、2017年度の乗客数が前年度より4万1千人(2・9%)少ない141万3千人で、国に提出した計画の目標数145万1千人より3万8千人下回ったと報告した。同鉄道が公有民営方式に移行した1年目で、赤字に当たる営業損失額は近鉄に支払っていた線路使用料が要らなくなったことなどで、3億3千万円から6400万円に大幅改善できたと説明した。【総会参加者の質疑に応える伊賀鉄道の藤巻常務(右奥)=伊賀市のハイトピア伊賀で】

 同鉄道の藤巻恵常務が、この日開かれた伊賀線活性化協議会の総会で現状報告した。乗客数の内訳は、通勤定期が9千人(3・4%)増の24万8千人だったのに対し、通学定期が3万人(3・8%)減の77万人、定期外が2万人(4・7%)減の39万5千人だった。

 収支状況は営業収益が前年度比39・1%増の3億900万円で、支出にあたる営業費用は1億7900万円減の3億7300万円になった。同鉄道によると、営業収益のうち運輸雑入に市から委託を受けた線路や車両の保守管理経費8700万円を計上したことや、営業費用に含まれていた線路使用料2億3600万円が市の保有で不要になったのが大きな要因だという。

 国土交通省に申請した鉄道事業再構築実施計画では26年度の黒字化が目標。市交通政策課によると、17年度の赤字6400万円は公有民営化への移行時に近鉄が市に支払った一時金3億円を原資にした基金から取り崩す。

 同鉄道は区間16・6キロで、3月に開業した四十九駅を含む全15駅。10年前に204万2千人だった乗客数は毎年減り続けている。市は公有民営化前の16年度末に出資割合を2%から25%に増やしており、18年度の当初予算には同鉄道活性化促進事業約3億1647万円を計上している。