暑さと肌寒さが交互に訪れていますが、確実に夏は近付いているようです。今回は、伊賀市の神戸地区から名張市の美旗地区へ足を伸ばす約8キロのコースです。(取材・山岡博輝)【1枚目の写真 すぐ脇を広域農道が通る新田堤と常夜灯】

 5月14日、午前10時に近鉄伊賀神戸駅をスタート。まずまずの晴天ですが、昨晩までの雨が湿気に変わってきているようです。

【伊賀神戸駅近くの県道バイパスから近鉄大阪線を走る特急を見る】

 朝日ヶ丘団地の手前からは、今年2月に開通した県道バイパスへ。通り掛かった年配の男性と話すと、大阪線を走る列車がよく見えるため、写真を撮りに来る人が増えたとのこと。ちょうど赤い伊勢志摩ライナーが通り過ぎていきました。

 やぶの中に咲くツツジの花を見ながら、足元に気をつけて上り坂を進みます。香美ヶ丘団地に入って赤い前掛けの地蔵さんを見ながら、木漏れ日のなかを歩いていくと、きじが台団地が近付きます。

【きじが台団地を東西に貫く通りを歩く】

 団地を東西に貫く道は真っすぐではあるものの、ゆるやかな上り。カラフルな家が多いように思える団地を抜け、名張市内へ。竹やぶには細長いたけのこが数本伸び、草むらにはアザミの花が広がっていました。

 細い道を抜けて美波多神社へ。参道の砂利を踏み締める音が心地良く、近くでゲートボールを楽しむ声も聞こえました。苗植えが終わって間もない水田では、既にアメンボやカブトエビなどが動き回っていました。

【美波多神社から初瀬街道への道端に咲くシロツメクサ】

 初瀬街道を線路方面に向かって歩くと、ヒヤッとするほどツバメがすごい勢いで飛び交っていました。踏切を渡り信号交差点まで来ると、数十軒の旅籠や商店が並んでいたという「新田宿」を紹介する掲示板が目に入りました。運動場に相撲場のある美旗小学校を過ぎ、往時の面影を残す道を進みます。

 桜の名所でもある新田堤の常夜灯から折れ、木立の中を下っていくと、数軒の民家がある上庄田へ。そこからは出屋敷川沿いに細く長く水田が広がり、ほどなく伊賀市へ戻ります。行く手には白いサギが2羽、記者の気配を察知したのか飛び立っていきました。

【出屋敷川にかかる旧伊賀線の橋梁】

 庄田からゴールまではもうすぐ。しかし、ここで少し寄り道。かつて名張市内と伊賀神戸駅を結んでいた旧伊賀線の遺構の一つ、出屋敷川にかかる古い橋を渡りましたが、中央にこぶし大の穴が開いていました。

 大阪線のガードをくぐる際に正午のサイレンが聞こえ、午後0時15分に伊賀神戸駅前へ。歩数計は1万115歩でした。雨上がりとはいえ、かなり日差しが強く、程良く汗をかくウォーキングとなりました。

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