テレビ朝日系のクイズ番組「パネルクイズ アタック25」に出場し、見事優勝を飾ってお茶の間を沸かせた、伊賀市桐ケ丘7丁目の教員、須田健市さん(42)。実は、昨年の「全国高等学校クイズ選手権」で優勝した私立桜丘高校(同市下神戸)クイズ研究部の顧問だ。【優勝し、収録終了後に家族・生徒と記念撮影する須田さん(中央)=須田さん提供】
「アタック25」出演までの道のりは遠かった。最初のチャレンジは5年前。生徒とともに応募し、自分にだけ次の段階であるペーパーテストを受ける案内が届いたものの、そのテストでは落選した。

再チャレンジは2年前。ペーパーテストは受かったものの面接で落選した。昨秋の再々チャレンジでは面接もクリアし、合格通知を受け取った。合格しても条件に合った大会がないと出演できる可能性は低かったが、今年に入って「クイズ研究会大会」での参加が決まった。

2月に大阪で収録された大会は「高校生クイズ研究部顧問vs大学生クイズ研究部員」。クイズ界では名の知れた出演者たちに「すごいメンバーやな。現役生には勝てそうにないな」と思ったという。

番組は、4人の出場者が赤、白、青、緑の席に分かれ、正解すると25枚あるパネルから1枚を指定、オセロのように自分のパネルを増やしていき、最終的に枚数の多い出場者が優勝、海外旅行を懸けた最終ステージに臨む仕組み。

本番では、緊張と、ライバルたちの解答の早さに圧倒され、緑の須田さんは劣勢。「17枚を開いた時点で0枚だったので諦めていた」と笑う。ところが、18枚目をかけたクイズに正解し、有利とされる右上角のパネルを取った。そこから形勢が逆転して反撃が始まり、最終的に11枚を獲得してトップ賞に輝いた。

更に「地中海クルーズ」をかけて挑んだ最終問題でも、ゲームに詳しかった須田さんが唯一知っていたジャズの曲名がまさに正解。幸運も手伝って見事クルーズの権利も獲得した。応援のためにスタジオ入りしていた妻、次男、高校生クイズ優勝者の中嶋彩さん(18)、同僚らも逆転勝ちに大喜び。激戦の様子は3月4日に放映された。

須田さんは「運も大事。生徒たちと鍛錬しながら、これからも頑張りたい」とニッコリ。秋には地中海クルーズが待っている。

2018年3月24日付720号2・3面から

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