日本三大仇討ちの一つ「伊賀越の仇討ち」の舞台とされる鍵屋の辻史跡公園(伊賀市小田町)にある茶店「数馬茶屋」が、3年2か月ぶりに営業を再開した。耐震性の不足で2023年7月に閉鎖されていたが、市が修理と耐震補強工事を実施した。
数馬茶屋は、1634年の伊賀越の仇討ちで、岡山藩士だった渡辺数馬が剣豪の荒木又右衛門の助太刀で、仇敵の河合又五郎を討った際に待ち伏せした茶屋を再現した建物。1929年に建築され、61年に現在地へ移された。2024年12月には国登録有形文化財となった。
今回の改修では、壁の耐震性を確保した他、通りに面した北東角の柱を内側から金属製の柱で補強。一方、竹を編んだ天井など旧来の部材は可能な限り残し、数寄屋造り風の佇まいを守った。

再び店を切り盛りするのは、2代目店主の井上秀子さん(73)。休業中も「もう一度この場所で店をやりたい」との思いを持ち続け、再開に向けた準備を進めてきた。1日の営業再開では、休業前から使っていたのれんを再び軒先に掛けた。
以前からのメニューを引き継ぎ、伊賀牛を使った牛丼や地元産のそうめん、自家製のわらび餅などを提供する。
井上さんは「多くの人に愛されたこの伝統を次代へつなぐため、新しい出会いを楽しみながら店を続けていきたい」と話した。
問い合わせは数馬茶屋(0595・48・5955)へ。









