三重県伊賀市丸柱で伊賀焼窯元「向開窯」を営む福島一紘さん(45)の個展「catharsis(カタルシス)」が、8月22から30日まで、同市上野丸之内の「ギャラリー是空」で開かれる。入場無料。
10代のころは漠然と「一生かけて究めるものをやりたい」と思い描いていた。京都府立陶工高等技術専門学校を卒業後、オブジェなど前衛的な作品を手掛ける鯉江良二さんのもとで1年間学んだ。多感な時期に大きな影響を受け、「一生かけて究めたいものが、実はすぐ足元にあった」ことに気づいたという。
米カリフォルニア州で約1年間、穴窯の研修をした後、地元へ帰って近隣の窯元の手伝いなどに汗を流すとともに独立の準備も進め、2010年に穴窯を築いた。現在は主に東京や京都などのデパート、ギャラリーに出品することが多く、地元では2017年に別のギャラリーで個展を開催している。

今回のテーマ「カタルシス」は「浄化」を表すギリシャ語。「土や人の手で作ったものにはエネルギーが宿る。さまざまなストレスをため込みがちな現代、気を流して浄化されるような気持になってもらえたら」と思いを込めた伊賀、織部など約60点を展示予定。
向開窯は6代目までは土鍋の製造が主な仕事だったが、7代目の父・清文さんは室町・安土桃山時代などの「古き良き焼物」を再興しようと、穴窯で作陶に取り組んできた。「昔も現代も、人間にしかできないことを続けている。まさに『温故知新』を体現する仕事」と思いを語った。
時間は午前11時から午後6時(最終日は同5時)まで。
問い合わせは同ギャラリー(0595・21・8818)まで。









