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▼予防のためにできること | 先進国の取り組み

連載 第10回:予防のためにできること


▲「新鮮な野菜を食べて」と話す
永谷さん=名張市上三谷で

乳がんをはじめさまざまながんを予防するには、どんな日常生活を送ればいいのだろうか。生活習慣病とも言えるがんにならないよう、免疫力を高める養生について取材した。
「生を養うは食にあり」をモットーにしている名張市上三谷の管理栄養士、永谷明子さん(53)。今春開設した宿泊施設を備えた健康食レストラン「楽らふ」で自ら唱える食養生を実践している。

病と食事
食事と健康は密接な関係があり、1人が1年間に食べる食事量は約1トンと言われている。大阪の国立病院で栄養指導と栄養調査業務に携わりながらも従来の栄養学に疑問を持っていた永谷さんは、10年前からホリスティック医学(注)を実践する名張市内の病院でさまざまな病気の患者さんに養生食を提供し、症状に改善が見られた。
「食事だけでがんを克服するのは難しいかもしれないが、1日3食どんな食事をするかにより自然治癒力も左右される」と永谷さん。しかし、食事療法に捕らわれ過ぎるとストレスを感じて治癒力が下がるという。
永谷さんの勧める食物は抗がん作用のあるビタミンやミネラル、酵素を豊富に含んだもので、新鮮な旬の野菜や果物、玄米、大豆、いも、海草、魚介類など。控えたい食品のは肉類、油脂、白砂糖、塩、食品添加物、たばこ、カフェイン、アルコールなど。

夫の闘病
外食中心で暴飲暴食がちだった夫の好司さん(58)は2006年3月、社内健診で食道がんと診断された。手術をすれば声が出なくなる場所にがんが出来ていたことから切除手術をやめ、放射線と抗がん剤治療のため入退院を繰り返し、07年1月には根治に近い状態にまで回復した。
「入院中も家庭菜園で栽培した農薬なしの野菜や果物をたくさん差し入れた」と明子さん。退院後も食事療法を実践。ウォーキングなどの適度な運動や、家庭菜園などで免疫力を高めている。また、「希望は最良の薬」であることから、社会復帰を目指すことを将来の目標にしている。
問い合わせは永谷さん電話61-2500まで。

(注)ホリスティック医学 西洋医学をベースに、中国で行われている伝統医学や民間療法を幅広く取り入れ、人間の自然治癒力を高めることを目的とした治療法

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