乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

ピンクリボンサポートトップ > 連載 第2回:マンモグラフィ検診

▼マンモグラフィ検診 | ピンクリボン書籍コーナー宮本ともみ選手(サッカー)

連載 第2回:マンモグラフィ検診

早期発見に効果 マンモグラフィ検診

まだまだ低い受診率
小山記者が体験取材
「乳がんはまだ私には関係ない」と思っていませんか?
乳がんにかかる人も亡くなる人も働き盛りの30歳代から60歳代に多い。
欧米ではマンモグラフィ(乳房X線撮影)検診の普及で乳がんによる死亡率の低下という成果を上げているが、日本では受診率が20%程度と低い。そこで、今回はYOU記者の小山流水(25)が体験取材を試み、検診レポートを報告する。

マンモグラフィを操作する、放射線技師の加藤リエさん
マンモグラフィを操作する、放射線技師の加藤リエさん

女性技師が撮影
検診を受けたのは、名張市夏見の寺田病院。受付後、乳腺外来に案内され、上半身だけ診察着に着替えた。同病院検診マンモグラフィ読影認定医師の堀木貞幸副院長から検診の流れについて説明を受けた。
診察台に仰向けに寝て、触診、エコー(超音波検診)の検診があり、10分程で終わった。その後、別室でマンモグラフィ検診があり、女性の放射線技師、加藤リエさん(検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師)の指示に従った。
診察着を脱いで、装置の前に立ち、左右それぞれの乳房を斜めからと上下からの2方向、合わせて4回撮影。透明な板で軽く乳房を挟むまでは自動で、最後に薄く延ばす時は声をかけてもらいながら手動で調節してくれるので、安心だった。 検診前には「痛い」と聞いていたマンモグラフィだったが、思ったほどの痛みはなく、少しつねられたような感触だけで約5分で終了。痛みには個人差があるそうだが、「リラックスして肩の力を抜くことがポイント。誤診の恐れがあるため、検診の際、髪は後ろでまとめ、パウダーは乳房に塗らない」と加藤さん。また、ネックレスやピアスは撮影の妨げになるため、外しておくそうだ。
全ての検診後、個人のデータを記録する「三重乳がん検診ネットワーク」登録への同意書にサインすると、登録カードが渡された。今後、検診時にカードを持参することで、県内のネットワークに登録した施設で過去の記録との比較が容易にできる。30歳代までに健康な乳房の状態を撮影しておくベースラインマンモグラフィが望ましい。
最後に撮影画像を見ながら堀木先生から「異常はありません」と受診結果の説明があり、ほっとした。乳がん検診に要した時間は1時間余り。混み具合により、時間がかかることもあるため、事前予約を勧めている。検診を実際に受け、早期発見のためにも定期的な検診の大切さを身近な人から伝えていきたいと思った。

堀木貞幸院長から受診結果の説明を受ける小山記者
堀木貞幸院長から受診結果の説明を受ける小山記者

最年少患者26歳
同病院では2005年8月から検診登録を始め、今年1月31日までに1,158人が登録。うち17人から乳がんが見つかり、同院での最年少の乳がん患者は26歳。
「できれば毎年受診してほしい」と堀木先生。受診は生理から1週間後くらいがお勧めで、妊娠中は要相談。
寺田病院では毎週月、水曜日午後、乳腺外来で乳がん検診を行っている。予約優先。検診料はマンモグラフィ5,365円、エコー3,500円。
問い合わせは寺田病院電話0595-63-9001まで。
参考資料=日本対がん協会発行資料、NPO法人「乳房健康研究会」発行資料

YOUよっかいち