名張市消防が鉄塔で救助訓練 地上約40メートルで手順確認

鉄塔上での訓練の様子=名張市鴻之台1で

 三重県の名張市消防本部は10月19日、中部電力パワーグリッド(本社・名古屋市)の協力を得て、鉄塔上での救助訓練を実施した。高所での救助技術と安全性の向上が目的で、同本部の特命救助チームの隊員6人と同社の作業員4人が参加した。

訓練で使った鉄塔=同

 訓練はホームプラザナフコ名張店(同市鴻之台1)西側の鉄塔で行われた。隊員が鉄塔に登る体験をした後、高さ約50メートルの鉄塔の地上約40メートル地点で意識を失った作業員役の隊員を、担架に乗せて救出する手順を確認した。

 訓練の背景には、高所で作業員が自力で降りられなくなる事態への備えがある。今年4月には名古屋市内の鉄塔で、送電線の張り替え作業中だった同社の作業員2人が負傷し、消防隊員に救助される事案が発生した。

 同本部は昨年、クラウドファンディングで資金を集め、救助資器材も更新した。同チームの竹森康介隊長は「このような特殊な環境下で訓練ができることは、とても意義がある。実際の救助や災害時に対応できるよう努めていきたい」と話した。

 鉄塔上部に登った藤山尚樹隊員は「普段は登らない高所で、恐怖心も多少あった。足場が不安定な中での救助は迅速性も必要だが、安全性がより大事になる。貴重な体験ができた」と振り返った。

 訓練は20日も行われる予定。

担架を地上に降ろす隊員たち=同

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