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スッキリしてる?【政務活動費】 名張市議会 前半

執行率95・9% 市返還は29万円

15人が携帯、ネット料金で支出

 名張市議会(定数20)が2016年度政務活動費の執行状況を公開した。交付総額は720万円で、交付額を上限に使った割合を示す執行率は95・9%だった。残額の29万3338円は市に返還した。

 政活費は議員報酬とは別に調査研究やその他活動の一部として支給している費用。同市議会は議員1人当たりの交付額が年間48万円だが、特例条例によって昨年度分から来年8月の改選までの間は月額で1万円減の年間36万円としている。

 収支報告書によると、項目別で最も多く使ったのは研修費の約268万1千円。次いで調査研究費約194万8千円、通信費などその他経費105万6千円が多かった。要請・陳情活動費と会議費は支出がなかった。

 電子機器類の購入した主な例では、「公明党」(4人)が会派用のマイク付きDVDプレーヤー2万3450円、富田真由美議員がプリンター1万778円、細矢一宏議員がデジタルカメラ、パソコンのメモリー、Wi‐Fiルーター、基本ソフトなど計12万2260円。「改新」(3人)が会派用のシュレッダー6780円、浦崎陽介議員がデジカメ3万4千円、山下登議員がプロジェクター4万9千円を購入した。

 同市議会はその他経費として、携帯電話やインターネット利用料の一部を月額5千円まで認めている。支出したのは清風クラブ(5人)が森岡秀之議員、常俊朋子議員、豊岡千代子議員、吉田正己議員、福田博行議員、公明党(4人)が吉住美智子議員、阪本忠幸議員、富田議員、細矢議員、心風会(4人)が柳生大輔議員、幸松孝太郎議員、森脇和徳議員、永岡禎議員、改新は無会派だった時期も含めて山下議員、浦崎議員の2人で、計15人だった。

復活の「日常旅費」は3人 ギフト券使用事務局「不適切」

 同じその他経費でマニュアル改正時に廃止し、1年後の16年度分から復活させた、日常的に政務活動で自家用車を使用した場合のガソリン代「その他政務活動に必要な経費」(日常旅費)は「心風会」の柳生議員、森脇議員、永岡議員の3人が上限の年額2万4千円をそれぞれ支出した。マニュアルでは「対象は原則1台」としているが、使った車両の証明方法は規定しておらず、目的地や調査事項、日時などの記録提出も求めていない。

 また、市議会のホームページで公開している添付資料に、タブレットパソコンのケース(2544円)を購入した時に2千円のギフト券を使用した領収書が含まれていた。市議会事務局は「政活費は年2回、現金で前払いをしており、ギフト券の使用は適切ではない」と話す。提出したのは心風会の永岡議員で、取材に「チェックミス。気付かずに提出してしまった」と説明した。

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