※当記事の情報はすべて初回掲載時のものです。

スッキリしてる? 政務活動費 伊賀市議会編

パソコン購入 現職6人 新人4人 自主判断で3~4分の1だけ請求


 伊賀・名張両市議会が、議員報酬とは別に調査研究などの活動のために支給する2013年度政務活動費の収支報告をまとめた。YOUでは毎年、資料を情報公開請求で入手し、元は税金の政務活動費を何に使ったか調べている。今号は伊賀市議会(定数24人)で気になる使途を取り上げた。

 交付総額552万円に対し、支出総額は426万6120円。残額125万3872円は市に返還した。

 個人支給で金額が1人当たり月2万円(年24万円)。13年度は23人が交付を申請した。執行率は改選前の12年度が54・3%だったのに対し、全議員の3分の1が入れ替わった改選後の13年度は77・3%に上がった。

 同市議会では任期満了に近い時期の事務機器購入は控えており、改選後に現職6人と新人4人の計10人がノート型やタブレット型のパソコンを購入した。請求額は議員自身が3分の1から4分の1で按分(あんぶん)した結果、1人当たりの支出が約1万3千円から約5万2千円と少なかった。

法改正で新たな支出の例も

 法改正によって昨年3月から使途拡大が可能になり、名称も現在の政務活動費に変更後、これまでになかった新たな支出の例もあった。田中覚議員(55)が支出した24万円(支出報告明細内訳に記載している実際の支出額は29万9883円)のうち、調査研究費の「調査委託費」20万7425円。

 添付されていた契約書によると、内容は▽国政、県政、市政の時事に関する資料収集▽企業団体の新技術に関する資料収集▽議員個人の政務調査に関する補佐の3点。回数は年間179日。月平均だと15日の計算になる。

 支出の内訳は市内が1日700円、市外が同1400円の日当と、委託契約者と田中議員の事務所までの交通費往復分(12・4㌔)。田中議員は取材に対し、「交通費は市職員の旅費に準じ、距離1㌔につき37円で計算し、日当は昼食代」と答えた。

 具体的な業務については「日刊紙や経済紙、行政発表資料のファイリングで、主はパソコンでのデータ管理」と説明。「委託業務自体は無償のボランティアで人件費とは違う。時間拘束もない」と話した。

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