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伊賀市・名張市の乳がん検診受診率 県平均下回るも確実に向上

伊賀9.1%→22.1% 名張5.8%→18.7%

 乳がん検診の受診率アップを訴え、YOU紙面(伊賀タウン情報YOU)でピンクリボンサポートの連載をスタートさせて今年で5年目を迎えた。マンモグラフィによる受診率は、三重県平均25%と、全国平均(22.2%)を上回った(表A)。伊賀・名張両市は県平均を下回っているものの、受診率は確実に向上していることが分かった。


▲名張市の乳がん検診会場

 この受診率は、厚生労働省が発表している資料に基づいて、三重大学医学部に事務局を置く三重乳がん検診ネットワーク(竹田寛代表)が作成した。本紙による連載は乳がん検診の受診率が特に低い、伊賀地域(伊賀・名張両市)の受診率アップを呼び掛けるため、同ネットワークの協力を得て、2008年のYOU475号(1月12日発行)から「マンモグラフィで乳がんストップ」のタイトルでスタートした。

 現在と5年前の統計の取り方は若干異なっているが、2005年度地域保健・老人保健事業報告によれば、受診率は全国平均17・6%に対して、県内平均は13・6%と低く、さらに伊賀市は9・1%(県内29市町中22位)、名張市は5・8%(同28位)と、いずれも最下位クラスにランクされていた。

 ところが今回の統計を見ると、伊賀市22・1%、名張市18・7%と、いずれも全国平均を下回っているが、大幅に改善しつつあることがうかがえる。

「受けていない人へ 重要さ伝えたい」

個人に通知

 これについて、伊賀市健康福祉部の徳永朋子保健師は「過去一桁の受診率が続いていた。受診率が伸びたのは、09年に開始した乳がん検診無料クーポン配布の効果ではないか。クーポン対象者宛に個別通知をする、ということが良かったと思う」と分析。今年度は「特に、これまで乳がん検診を受けたことのない人に検診の重要性を伝えたい。そのための検診受診の機会を設けることを検討している」と話した。

市外3機関でも


▲マンモグラフィ検診バス

 また、名張市健康支援室の柴垣維乃保健師は「3年ほど前から集団検診について、受診日や、土・日に受診出来る機会を増やして来た。地域で検診を呼び掛ける方法などを取り入れ、効果も少しずつ出て来ている」と説明。更に「市内にはマンモグラフィ検診を受診出来る医療機関が少ないので、個別検診については今年度から市外の津生協病院(津市船頭町)、三重県健康管理事業センター(津市観音寺町)、グランソール奈良(奈良県宇陀市)でも受診出来るようにした。また、集団検診も、大幅に日数を増やす」と話した。

伊賀タウン情報YOU 2012年5月後半(580)号」より

   
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