2年間 啓発や実態把握に
[ 三重乳がん検診ネットワーク ]
三重乳がん検診ネットワークが県からの委託事業として進めてきた「乳がん検診等受診率向上事業」がこのほど終了した。事業推進のため立ち上げたワーキンググループは、情報の交換、協議の場として今後も継続する。
基準に照らし評価
県からの委託事業は2010年4月からの2年間で、乳がん検診についての啓発や、検診の実態把握などに取り組んだ。事業を進めるワーキンググループは、医師や技師の他、市町の検診担当の保健師、保険者協議会、企業、県職員、マスコミなどで構成し、調査、啓発などの役割を分担した。
検診の質を高めるための調査では、市町と契約している検診実施機関に対し、県の定める基準を満たしているかどうかを評価。乳がん検診無料体験などのイベントや講演会などでは、乳がんの早期発見、早期治療についての啓発を行った。
計6回の会議では、異なる業種のメンバーらが率直な意見を交換し、情報の共有に努めた。
2012年3月8日にあった6回目の会議では、アフラック三重支社長の高橋昌宏さん(43)が全国で展開する啓発事業を紹介し、「がん検診受診についての啓発を三重県でもさらに進めていきたい」と話した。
また、東京海上日動あんしん生命保険三重生保支社主任の豊岡潤一さん(25)も、啓発活動やがんに対する意識調査の結果などを報告し、「今後は、検診を受けない理由など、県内の顧客の生の声を聞く調査もしたい。それが有効な啓発を知る一助となれば」と話した。
「伊賀タウン情報YOU 2012年3月後半(576)号」より