乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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教えて 乳がん予防

寺田病院・堀木副院長


▲「年1回は検診を」と語る堀木副院長

 10月はピンクリボン月間。三重乳がん検診ネットワーク参加医療機関の一つ、名張市夏見の寺田病院、堀木貞幸副院長(検診マンモグラフィ読影認定医)に話を聞いた。

―乳がんになりやすい年齢は。

堀木副院長  「30歳代から増え始め、40歳代後半で罹りかん患率が最も高くなる。最近は70歳以上の女性の罹患率も高い」

―がんと言えば不治の病という印象があるが、乳がんの治癒率は他のがんと比べるとどうか。

副院長 「他のがんと比べると治療法が多く、死亡率は低い。しかし、早期発見が重要で、そのために定期的に検診を受けてほしい」

―検診では具体的に何をするのか。

副院長 「視触診とマンモグラフィ検診(乳房X線撮影)、超音波検診(エコー)をする。これらの検診でがんの疑いがあれば細胞を調べる検査などをする」

―ピンクリボン活動でこれまで推進してきたマンモグラフィ検診について、最近欧米では安全性や有用性が疑問視されているようだが。

副院長 「エビデンス(科学的根拠)に基づくと50歳以上では確かな有用性があるとされ、40歳以上でも被ばくのデメリットよりも有用性が勝ることからとがポイントで、そうすることで撮影も正確になり誤診を防ぐこともできるという。福井マンモグラフィを推奨している。しかし、若い世代は乳腺が発達しておりマンモグラフィに白く映る。同じように白く映るがんを見つけにくいことや、被ばくのデメリットも大きいために、若い世代には体に無害な超音波検診をするようにしている。放射線を使わないので妊娠や授乳中の人でも安心して受けられる」

―検診はどのくらいの頻度で受けたらよいのか。

副院長 「年1回の検診をお勧めしたい。また、月1回はしこりがないか調べる自己検診をしてほしい」

―授乳中しこりができた経験がある。良性のしこりとがんのしこりとの違いは。

副院長 「がんのしこりは進行すれば石のように硬いのが特徴。けれど、しこりが良性のものであるかどうかの判断は医師でもつきにくい。しこりができて心配な時は受診を」

伊賀タウン情報YOU 2011年10月前半(565)号」より

   
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