乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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検診のあり方Q&A

情報を正しく把握して

10月はピンクリボン月間。乳がんの早期発見・早期治療を訴えるピンクリボン運動などにより、検診の大切さが広く認められるようになった。それに伴い、近年、検診のあり方が重要視され始めている。そこで今回は、県内21の市町からがん検診を委託されている三重県健康管理事業センター(津市観音寺町)の中川朋子保健師(50)=写真=に話を聞いた。


Q 検診のあり方が注目されています。がん検診とは本来どのようなものでしょう。
中川 がん検診の目的はがんを早期に発見し、早期の治療でがんによる死亡を減少させることです。症状のないうちに定期的に検査を受け、早期に見つけて治療をすることが大事です。何らかの症状のある方は検診の機会を待たずに、病院で診察を受けてください。

Q 検診は質が大切と言われます。がんを確実に発見するために診断する側の質の向上は欠かせませんが、受ける側が注意をする点はありますか。
中川 検診の流れを理解してほしいです。検診は一次検査(検診車などで実施しているマンモグラフィや超音波の検査)、精密検査(専門の病院で実施される針生検やマンモトーム検査等の詳しい検査)、診断、治療という流れで進みます。一次検査で異常の無かった方は次回も一次検査を。異常があった方は精密検査、診断、治療と進みます。全員に通知される一次検査の結果をよく読んでください。当センターは精密検査が必要な人には、医療機関あての「精密検査依頼書」を添付します。対象の方は必ず専門の医療機関で精密検査を受けてください。

Q 「精密検査」の受診率が100%ではないと聞きます。
中川 乳がんの死亡率を減らすにもここが重要だと思っています。せっかく検診を受けても、がん発見につながらなければ意味がありません。未受診者には、はがきなどで受診を勧めています。それでも09年度の精密検査受診率(同センター委託の市町村乳がん検診)は85・7%でした。未受診者の中にがんにかかっている方がいるかもしれませんので全員に受けてもらいたいです。ただ、精密検査を過剰に怖れることはありません。異常無しや良性の病気と診断されるケースも多くあります。

Q 最後に、検診全般について言えることを教えてください。
中川 受診者が、何を調べる検診なのかを正しく知ることが大切です。また、異常がない場合でも、自己検診や今後の検診などの情報を正しく把握してください。

伊賀タウン情報YOU 2010年10月後半(542)号」より

   
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