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【ピンクリボン海外事情⑫】購入代金寄付の仕組み

カナダ編

本紙ライター・坪田多佳子


▲美由紀さん

 海外でも展開するピンクリボン運動。他国の人たちと話すと、日本とは違った事情も垣間見え、考え方のヒントになることにも出会う。今回は、カナダ在住のミドルブロ美由紀さん=左写真=との会話を紹介する。(M=美由紀さん、T=私・坪田多佳子)

 

 T  カナダには、ピンクリボンのお金があるの?



▲リボンのマークが
入った硬貨

 M 25セント硬貨にピンクリボンのついたものがあるわ。記念硬貨の一つで普通に流通してる。

 T 多くの人の目に触れるという点で効果的ね。どういう形で販売された?

 M コインが入ったしおりになっていて、1ドルだったかな。ここでは乳がん月間に、ピンク色の商品が一斉に店頭に並ぶの。なかにはピンク色のカップケーキとか、食べ物もあるわ。

 T 購入代金の一部が寄付される仕組み?

 M そう。こういった運動には、乳がんを克服した人たちや闘病中の人も関わってる。

 T どんな風に?

 M マラソンやウォーキングをしながら募金を呼び掛けるの。

 T 募金は患者支援団体に届けられる?

 M それだけじゃなく、乳がんの研究機関などにもね。亡くなる2か月前まで電子オルガンを弾いてお金を集め、研究機関に届けた人もいたわ。自分ががんと闘っていることを演奏することで示したのよ。

◇◇◇

 乳がんのない未来をつくりたい―。それはカナダ全体の願いだという。2006年、ピンクリボン25セント硬貨は約3千万枚発行された。コインを手にした人は、何かを、あるいは誰かのことを思うだろう。この国に行きわたるピンク色のシンボルは、乳がんについて考える機会を作っている。

◇◇◇

 ミドルブロ美由紀さん(53) グラフィックデザイナー。家族はカナダ人の夫。カナダ・ブリティッシュコロンビア州在住。

伊賀タウン情報YOU 2016年12月後半(690)号」より

   
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