乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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人生、前向きに

2月に手術、順調に


▲病院でつづった闘病日誌
や読んだ雑誌を披露する
谷山さん=伊賀市阿保で

毎年検診受けて

 「左胸がヒリヒリして何だか痛い」と自発的に受診を重ね、乳がんが見つかった伊賀市阿保の谷山貞子さん(75)。今年2月に左乳房全摘出手術を受け、現在は順調に回復へ向かっている。

 60代半ばまでは市の検診を欠かさず受けていたが「毎年異常なしに安心してしまい数年間受診を休んでいた」と谷山さん。ところが昨年になって車のシートベルトをする度に胸に痛みを感じるようになり、4月と6月にマンモグラフィ検査を受けた。結果は異常なし。
 それでも気になったため10月に市立上野総合市民病院でエコーとマンモグラフィ検査を受けると、三重大学病院での受診を勧められた。さまざまな精密検査を受け、今年1月に出た診断結果は「悪性非浸潤性乳管がん」。乳管の中に細かい砂のような細胞が無数に入っている状態だった。
 ずっと「この痛みを何とかして」と思っていた谷山さんは「やっぱり乳がんだった」と冷静に受け止め、すぐに頭を切り替えて「取ったら治る」と手術を決意。術後は悪いことは一切考えず、前向きに過ごす事に努めたそうだ。
 毎朝病棟のホールから見える朝日が奇麗で「旅行に来たみたい」と喜び、あり余る時間は大好きな読書で過ごした。同室の若い患者の相談にも乗り「そんなに落ち込まないで」と励ました。
 若いころスポーツをしていた谷山さんは体力にも自信があり「よく食べよく動く」がモットー。手術から10日後には退院し、リハビリを続け、7月からは車の運転も再開。脇にしびれは残るものの、以前から続けていたボランティア活動も再開している。
 全摘も気にせず、プールや温泉も行ってみたいという谷山さんは「自分で楽しみを見つけて前向きに人生を楽しみたい」。また「検診は『高齢だからもういいか』ではなく、やはり毎年受けたほうがいい」と話した。

伊賀タウン情報YOU 2016年8月後半(682)号」より

   
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