乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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自己検診習慣づけて

三重大附属病院 小川朋子医師に聞く

毎月、適切な時期に
自分の続けやすい方法で

 乳がんは、自分で見つけられる可能性の高いがん。マンモグラフィ検診に加え、月1回の自己検診を習慣づけることが大切だという。自己検診の方法や、留意点などについて、三重大学附属病院の小川朋子医師に聞いた。

 ―月1回の自己検診は、生理が始まってから1、2週間後に行うのがよいとのことですが、なぜそのころなのでしょうか。

 小川医師 乳房の張りや痛みがなくなり、柔らかくなる時期だからです。乳房は、排卵期から生理まで張りや痛みが強くなり、生理が始まると徐々に柔らかくなります。自己検診ではしこりを探しますが、しこりは固いものですから、乳房が柔らかい時期のほうが見つけやすいのです。

 ―小さい乳がんでも見つけることはできますか。

 小川医師 乳がんが出来る場所にもよりますが、2a以下の初期のものを見つける人も多いです。その場合、90%以上治ります。

 ―乳房に痛みがあり、触れるとしこりを感じるといったケースもあるようですが。

 小川医師 乳がんで痛みを起こすものはまれで、乳腺が張っているため痛いという場合が多いです。その時期は自己検診に向かないだけでなく、マンモグラフィ検査にも不向きです。マンモグラフィは乳房を挟みますから、固いと撮影しにくく痛みも感じやすいでしょう。痛みが強いと、定期的なマンモグラフィ検診を敬遠することにもなりかねません。痛い時だけ触るということのないようにしてください。

 ―毎月、適切な時期に行うことが大事なのですね。ところで自己検診は、お風呂で行う、または就寝前、仰向けになって行うといわれていますが、どちらがよいですか。

 小川医師 自分で続けやすい方法が最も良い方法です。続けなければ自分の乳房の正常な状態が分からないからです。一般的に言えば、お風呂で行うと続けやすいのではないでしょうか。鏡でチェックをし、入浴時に触れることができますので。仰向けになって行うことには、乳房が平たくなるためしこりが分かりやすいというメリットがあります。 

▲ピンクリボンアドバイザー認定試験公式テキストより

「50歳前後はホルモンバランス崩れに要注意」

 ―乳房の触れ方で注意することはありますか。

 小川医師  乳房は反対の手で触ってください。乳がんの発生頻度の高い外側上方を特に確認してほしいです=図

 ―閉経後の女性が自己検診をする場合はどうですか。

 小川医師 毎月、日を決めて行ってください。乳がんになりやすい50歳前後、更年期のころはホルモンバランスが崩れるので要注意です。次のマンモグラフィ検診までの期間、変化はないかしっかりチェックしましょう。

伊賀タウン情報YOU 2016年2月前半(669)号」より

   
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