乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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関心を一過性にしない 2年に1度は検診を

三重乳がん検診ネットワーク 小林茂樹医師に聞く

 先月、乳がん検診への関心の高まりを紙面で報告した。三重大学医学部附属病院の健診センターへの予約申し込みも例年より多く、現在でも問い合わせが続いているという。こうした状況への対応を含め、乳がん検診について三重乳がん検診ネットワークの小林茂樹医師に聞いた。

 

 ――例年に比べ、乳がん検診の予約が取りにくいようです。

 小林医師 健診センターの乳がん検診はしばらく先まで待たなくてはならない状況ですが、慌てずに、予約が出来た日に確実に受けてください。また、「気になることがあるから早く検診を受けたい」というのは間違いです。そういった場合は検診を待つのではなく医療機関を受診してください。

 ――マンモグラフィ検診自体についての質問も増えたと聞きます。マンモグラフィ検診は早期の乳がんを発見できるということですが、これに関するデータがあるのでしょうか。

 小林医師 県の2012年地域がん登録データによると、乳がんにかかった人のうち早期がんだった割合は約60%でした。これをがん検診で見つかった乳がんから見ると、早期がんの割合は、約80%。乳がん検診は早期の乳がんを発見できると言えます。

 ――セルフチェックも注目されていますが、何か注意する点はありますか。

 小林医師 乳房がはる生理前にセルフチェックをし、しこりを感じると不安になる人がいます。セルフチェックは生理が終わって1週間ほどの間に行ってください。また、一度限りではなく毎月続けることが大切です。

 ――関心が高まることで受診率も上がりそうですね。

 小林医師 13年の国民生活基礎調査によると三重県の乳がん検診受診率は45・5%(注)とようやく50%近づいてきました。それより上がるのは確実でしょう。ただ、大事なのはこれを一過性のものにしないことです。一度受けて終わりにせず、次は必ず2年後です。40歳以上の女性は、2年に一度の間隔を守って受けてください。

 (注)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より。

伊賀タウン情報YOU 2015年12月前半(665)号」より

   
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