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「早期発見治療の大切さ、伝えたい」

名張市つつじが丘 但馬令子さん

娘の闘病に寄り添う

 「病を抱える弱い人間同士、支え合えることができれば」との思いで、がん患者と家族を対象にした「おしゃべりサロン」(三重県がん相談支援センター主催)のサポーターとしてボランティア活動を続ける名張市つつじが丘北9の但馬令子さん(67)。活動の原点は13年前、長女の裕子さんをがんのため亡くしたつらい経験にある。
 大学院で免疫学などを学んでいた裕子さんは1999年、黒皮がんと診断され手術。その後再発のため入退院を繰り返し、25歳で帰らぬ人となった。
 裕子さんはその苦しい闘病生活を、克明に日記に書き記していた。亡くなった後、終末期にカウンセリングを受けた医師から、「医療従事者に患者の気持ちを理解してもらうために」と、その日記を世に出すことを勧められ、2003年、「ひかりのなかへ」として出版した。
 心身ともにダメージを受け、度重なる治療に耐える裕子さんに寄り添うなかで、家族の苦しみを体験した但馬さん。10年ほど前、三重県健康管理事業センターが開いた「がん電話相談室」のボランティア養成講座に半年通い、その後始まった「おしゃべりサロンin津」にサポーターとして参加するようになった。
 伊賀地域でも、数年前から岡波総合病院内で「おしゃべりサロン」がスタート。それを機に、地域での活動にも取り組むようになり、昨年からは伊賀市上野丸之内のハイトピア伊賀4階に会場を移した「おしゃべりサロンin伊賀」に参加。「サロンが患者と家族にとって安心できる場になることを願っています」。
 昨年、夫にごく初期の胃がんが見つかり、内視鏡での手術を受けた。但馬さんは「長年サポーターを続けるなかで知識を積み重ねることもでき、今回の適切な治療につながった。早期発見早期治療の大切さも訴えたい」と話した。

伊賀タウン情報YOU 2014年7月前半(631)号」より

   
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