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大きかった患者会の存在

再発の不安と闘う日々 - 伊賀市の看護師・安永さん語る

 伊賀市出身の安永さんは独身時代、関西地方で看護師として勤務していたが、結婚を機に30歳で長崎市へ。その後も看護師として働き、38歳の時、長男を出産した。
 長男が重度のアトピー性皮膚炎だったため、その翌年から治療のために息子と2人で現在の実家に移り住んだ。長男が5歳になり、アトピーも改善してきたため、夫の待つ長崎に帰る準備を始めた2009年12月、左脇の下に3a程度のしこりを見付けた。
 病院で検査した結果、ステージVAの進行性乳がんと診断され、手術前半年間は抗がん剤治療。その後、10年11月に大阪ブレストクリニックで左乳房全摘と、脇の下のリンパ節郭清術を受けた。退院後は松阪中央病院に放射線治療のため通院。11年6月からホルモン療法を受けながら、自宅近くの医院でパートとして看護師の仕事を再開した。
 しかし、昨年末に局所再発。今年1月に再度手術を受け、通院治療しながら、現在も医院で元気に看護師として働いている。
 安永さんは、乳がんと分かってすぐに、四日市市に事務局を置く三重乳腺患者友の会「すずらんの会」(徳山直子会長)に入会した。「不安や悩み、苦しみを共感し、分かち合うことのできる患者会の存在は、何よりも大きな支えとなり、助けられた」と感謝する。
 また、三重県がん相談支援センターが伊賀市上野丸之内のハイトピア伊賀で開いている「おしゃべりサロンin伊賀」にも参加。がん専門看護師や患者、家族などいろいろな立場の人から情報をもらったりしている。

早期発見・治療を

 看護師として、がん患者に関わる機会は多くあったが、「自分が経験して初めて、その苦しさが理解できた。そして、当たり前の一日の大切さ、尊さを、身をもって感じている」と安永さん。今も再発の不安と闘いながら、5年から10年という長い期間治療しなければならない大変さを実感しているからこそ、「早期発見・早期治療に努めてほしい」と言葉に力を込めた。

伊賀タウン情報YOU 2013年9月後半(612)号」より

   
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