乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

ピンクリボンサポートトップ  > コツや注意点は?乳がん自己検診

コツや注意点は?乳がん自己検診

小川教授乳がんの早期発見・治療のために欠かせない医療機関での定期的な乳がん検診。この検診と同様に重要視されているのが月1回の自己検診だ。乳がんは自分で見つけられる可能性の高いがんと言われているからで、自己検診を習慣づけるコツや注意点は何か? 三重大学医学部附属病院乳腺センターの小川朋子教授に聞いた。

 ▲小川教授

月1回、続けることが大切

Q 自己検診のタイミングは?

 「生理が始まって1週間後が良いでしょう。その時期には乳房が柔らかくなり、しこりを見つけやすくなるからです。生理前は乳房が一番張る時期なので適していません。閉経後の人は、日を決めて行ってください」

Q 自己検診の方法を解説したものはさまざまだが、手順が複雑だと続かないのでは?

  「これが絶対だという方法があるわけではなく、難しく考える必要はありません。大切なのは続けること。入浴前に、鏡に乳房を映して普段と違うところはないかチェックする、入浴時に乳房全体を柔らかくなでるように触るということを月1回、行いましょう」

Q 柔らかく触る、というのは?

 「乳房をつまんでしまうと、乳腺そのものを触り、しこりだと思ってしまうことがあるからです」

Q しこりに気がついたときは?

 「必ず病院を受診してください。しこりがあったから乳がん検診を受ける、というのは絶対に避けてください。検診はなぜその症状があるのかを調べるものではありません。また、100%がんを発見できるものでもないのです。症状があるのに検診を受け、そこで異常なしだったが、乳がんだったというケースも実際にあります。病院を受診すると、症状が起きる原因を焦点を絞って調べるので、診断の精度が上がるのです」

Q しこりがあるような気がするけれど、受診するべきか迷う場合は?

  「生理が始まるとなくなる、といったものは乳がんではない場合が多いです。ただ、乳がんは痛みやかゆみを伴わないことが多いので放置してしまうことがあります。気になるときは直ちに受診してください」

Q 自己検診を続けることの意味は?

  「継続していると、変化に気がつきやすくなります。医師が触って分かるものは自分で触っても分かります。気がつかないのは触り方が悪いのではなく、触っていないからです。意識して触らないと分からない場合もあるので、自分の身体に関心を持って、自己検診を習慣にしてください」

自己検診の方法は三重乳がん検診ネットワークのウェブサイト(http://mie-mmgnet.jp/3/p001.html)にも掲載されている。

伊賀タウン情報YOU 2013年1月後半(596)号」より

   
YOUよっかいち