乳がん検診の大切さ訴える ピンクリボンサポート女性の25人に1人が乳がんに…。乳がんの早期発見、早期治療を呼びかける企画です。

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連載 第9回:幾つになっても、がん検診(金つなぎの会代表 名張市 広野さん)

秋田県の玉川温泉は、「がん患者のメッカ」。全国のがん・難病患者が、引きも切らない名泉で、ラジウムを放射する「北投石」(特別天然記念物)を産出。pH1・05の強酸性泉水が、強い殺菌力を発揮し、がんや難病を治す……と、人気を集めています。
この温泉の特徴は、野外の岩盤浴。宿から10分ほど山道を歩いたところに、もうもうと噴煙を上げる源泉と岩盤が姿を現します。
辺り一面の北投石の岩盤は適度の地熱を伝え、病んだ体をじんわり温めます。ござに身を横たえ、毛布にくるまって一時間。いや応なく、汗が噴き出します。体を適度な温度に保ち、心を高揚させることが生体の免疫力を上げ、がんの転移・再発を妨げる……、と信じ、私は低い屋根の小屋に入り身を横たえました。

治療を願って
隣には、信州駒ヶ根から10日間の湯治に来られた小沢さんと、乳がんの88歳、横浜の江田さん。誰もが自分の病名や病期を隠すことなく淡々と語り、治癒を願って、懸命に温浴に挑みます。
「私はね、75歳で乳がん初発、86歳で2度目の発症を見たけれど、2度とも早期発見で助かったの。幾つになっても、がんは怖いから、ね?」。江田さんは、問わず語りに自分の病歴を話し、欠かさなかったがん検診が命を救ってくれた、と付け加えるのでした。「幾つになっても、がんは怖い」、江田さんの言う通りです。
皆さま。各市町村で、各会社で、あるいはご自分で最寄りの病院を選んで……。受けましょうね、がん検診!

【広野光子】ジャーナリスト、名張市がん・難病相談室専任相談員、がんを明るく前向きに語る・金つなぎの会代表

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