【QRコードの使い方の説明を聞く平井会長(右)と村上社長(中央)=伊賀市炊村で】

 三重県の伊賀市社会福祉協議会(平井俊圭会長)と大手飲料メーカー「ダイドードリンコ」(本社・大阪府)は、売り上げの一部が同社協の活動資金に充てられる「寄付型自動販売機」を制作し、同市炊村の製造業「富士製作所」の敷地内に、地域初となる第1号を設置した。

12の福祉課題のデザイン

 オリジナルのラッピングが施された自販機には、同社協のマスコット「ハピたまワン」とともに、「社会的孤立」「認知症」「健康寿命」など同社協が掲げる12の福祉課題がデザインされている。売り上げ1本につき5%が寄付され、生活困窮者の支援など福祉課題解決のための活動費に使われるという。

 同製作所とは、新型コロナウイルス対策支援の募金で縁があり、設置場所に決まった。熱中症対策として、社員証のQRコードをかざすと会社負担で購入できる仕組みを取り入れており、同社の村上吉秀社長は「地域社会と社員を幸せにする手助けになればうれしい」と話す。

 7月中旬に同社で開かれた完成記念式では、ダイドードリンコの担当者が、社員らにQRコードの使い方を説明した。平井会長は「今後とも地元企業と提携して台数を増やしたい。新しい寄付の形として、地域社会に貢献していることを感じてもらえれば」と話していた。

2022年7月30日付824号12面から

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