三重県の伊賀鉄道は7月1日、2021年度の輸送人員が前年度比2000人(0・2%)減の103万9000人だったと公表した。収支状況は1億2100万円の赤字だった。

 輸送人員のうち、普通乗車券や回数券を利用した定期外の利用者は、20年度が前年度の37万4000人から大幅減の21万8000人だったが、21年度は2万4000人(11・1%)増えて24万2000人になった。定期券の利用は通勤が5・7%減の20万3000人、通学が2・3%減の59万3000人とそれぞれ下回った。

 収支状況では、収入に当たる営業収益2億7000万円のうち、運輸雑入が新居駅(東高倉)の工事受注などで2200万円増の1億2300万円を計上。しかし、支出にあたる営業費用では同工事担当の人件費に約800万円がかかるなどしたため、20年度より2200万円多い3億9400万円を要した。

 市内の15駅を結ぶ同鉄道伊賀線の区間は16・6キロ。07年10月に近鉄と沿線自治体の同市が出資する第三セクターとして運行していたが、17年4月からで伊賀市が鉄道施設などを保有・維持管理する公有民営方式に移行した。

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