【名張市立病院=同市百合が丘西1】

 三重県の名張市立病院(百合が丘西1)で乳がん治療などを担う乳腺外科外来が、担当する常勤の専門医の退職に伴い、1月末で終了することがわかった。代わりの専門医が継続的に確保できず、受診している患者には外科や他の病院などを紹介しているという。

 同病院事務局によると、乳腺外科外来は2012年に外科の部門として開設。三重大から専門医が派遣され、15年3月まで非常勤医、その後は常勤医として担当していた。

 ところが外来開設以来、長年担当してきた医師から今年1月中旬に退職の申し出があった。三重大からは、既に予約が入っている数か月分は別の医師で対応するものの、医師を継続的に派遣することはできない旨が伝えられたという。乳腺外科外来には毎月延べ150人程度、20年度は年間で延べ1948人が受診していた。

 同病院事務局は「全国的に患者が増えており、ニーズが高い分野。外科で対応できる部分も一定あり、健診も続けるが、専門医にしかできないこともある。専門医を確保できるよう、引き続き努力を続けていきたい」としている。

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