【4冊の詩集を紹介する森田さん(提供写真)】

 「るんぺんパリ」のペンネームで創作活動を続ける三重県伊賀市出身で静岡県在住の会社員、森田一孝さん(48)が今年5月から9月にかけて4冊の詩集を出版した。

 森田さんは20代のころから詩集を出版、賞も受賞するなど創作を続けていた。結婚や仕事の忙しさから活動を休止していたが、一昨年20年ぶりに再開し、詩集を出版。評判になったもののコロナ禍ということもあり、SNSを中心に作品を発信することにした。

 朝早く起床し、海外の風景など無料画像を見て、浮かび上がってくる言葉を画像とともにツイッターに投稿。早朝だと周囲が静かで、「無の状態」のまま自身の感性に逆らわず表現できるのだそう。毎日欠かさず投稿することでフォロワー数も増えたといい、最近は「詩を書く人間」「アートな人間」の2つをテーマに詩人「るんぺんパリ」を作りあげてきた。

 今回出版したのはこれまでツイッターに投稿した約500編のうち、80編ずつにまとめた「たんぽぽのたまごひとつで」「すいかのたねのちょうこく」「あさにおくれたなんて」「そんなことばはさよなら」(デザインエッグ社)の4冊。いずれもB6サイズで102ページ。表紙のイラストも描いた。

 これからも作品は随時書籍化していくそうで、「ずっと言葉と向き合っている伊賀市出身の人間がいるということを広めたい」と森田さん。「アートにも力を入れ、伝統工芸とのコラボや、ラジオのDJなど、やってみたいことがいっぱい」と意欲的だ。

 森田さんの詩集は岡森書店白鳳店(伊賀市平野西町)で1冊税込み1000円で販売している。また、上野図書館(同上野丸之内)でも閲覧できる。

2021年11月6日付807号24面から

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