【(左写真)オリジナル品種の「飛鷹」(右写真) メダカを選別する杉本さん】

 「『夜桜ゴールド』と『茶金』を掛け合わせ、私が初めて作ったオリジナル品種の『飛鷹(ひだか)』です」と、自慢のメダカを披露する、三重県名張市赤目町一ノ井の杉本和也さん(36)。背中のうろこにキラキラしたラメが入ったメダカで、これから更に改良していくという。

 10年前からメダカを飼い始めたが、3人の子育てのため一時中断していた。3年ほど前から本格的に飼い始め、今では約30種類1千匹に。水道工事の仕事の傍ら、趣味のメダカに熱中する毎日だ。

 自宅の前に所有する250平方メートルほどの敷地に、たらいやバケツ、コンテナボックスなど大小80個ほどの容器や鉢を並べて飼っている。当初は雨ざらしの状態で育てていたが、今年の初めに鉢が割れ、気に入ったメダカを死なせてしまったそうで、3月にはビニールハウスを建て、その中に40個ほどを移した。

 新品種を作るため、色の奇麗な大きい個体を選んで屋外の鉢に入れ、冬はハウス内に移動。春になれば外に出し、生まれた卵は再びハウスに移してふ化させるという。

 今は主に観賞用として飼っているが、来年からは販売も始める計画だ。ツイッターに生育状況などをアップしており、それを見て訪れる人もいる。8月下旬にも市内の女性が見学に来て、容器の選び方や水質、餌のやり方など、細かくアドバイスしたという。

メダカすくい 開催楽しみに

 毎朝7時ごろ、仕事に行く前に餌をやり、夏の間は直射日光を避けるためのすだれを掛ける。夕方帰宅するとすだれを外し、全てのメダカの様子を確認する。梅雨時は水に菌が湧き、相当数を死なせてしまったというが、「これからも試行錯誤しながら、根気と愛情を持って育てていきたい」と話す。

 7月には、敷地の中で「メダカすくい」のイベントを行い、近くに住む親子15人ほどが楽しんだ。「コロナが収まれば、外で遊ぶ機会の少ない子どもたちのために定期的に開催したい」と語った。

 杉本さんはインスタグラム(@kz_mdk)、ホームページ(https://kz-medaka.com/)にメダカの写真などを掲載している。

オリジナル品種の「飛鷹」

2021年9月11日付803号3面から

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