名張署は8月19日、名張市内に住む70代の無職女性が、警察官や金融庁職員をかたった複数人の男にキャッシュカード4枚を盗まれ、口座から約370万円を引き出される被害に遭ったと発表した。同署で窃盗事件として調べている。

 発表によると、18日午前11時ごろ、被害女性宅に「名張警察署生活安全課のタカダ」を名乗る男から「捕まえた詐欺グループのリストにあなたの名前があった。通帳を見て残金を言ってください」と電話があった。男は「3日間、口座を凍結する。今から金融庁のウメダという者が行く。封筒を用意しているので、キャッシュカードと、暗証番号を書いたメモを入れてほしい」と依頼してきたという。

 電話から約50分後、20代前後の男が女性宅を訪問。女性は玄関で、男が持参した白い封筒にキャッシュカードと暗証番号のメモを入れ、家の中へ印鑑を取りに戻って封筒に割印を押すと、男性は何も持たずに立ち去ったという。電話の男は最初から切らずに待たせており、カードを封筒に入れたことを伝えると、「明日の昼に電話する」と電話が切れた。

 翌19日午後1時ごろ、一連のやりとりを不審に思った女性から同署へ相談があり、捜査員が自宅へ向かった。カードを入れた封筒を開けると、量販店などで使われているポイントカードが複数枚入っており、同署で調べたところ、口座の一部から既に現金が引き出されていることが分かり、事件が発覚した。

 同署によると、女性は一人暮らし。電話の男は40代前後とみられ、訪ねてきた男は20代半ばで身長160センチ前後の細身。白いワイシャツと黒のズボンを着用し、肩掛けかばんを持っていたという。同署には18日以降、同様の相談が複数寄せられているといい、キャッシュカードの取り扱いや不審な電話への対応など、被害防止に努めるよう注意を呼び掛けている。