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スッキリしてる?【政務活動費】伊賀市議会編 執行率76・7% 改選後で最小額

視察の旅費 多くは移動で前泊

 伊賀市議会が、議員報酬とは別に調査研究活動などで支給する2015年度政務活動費の収支報告をまとめた。議員22人で、中岡久徳議員を除く21人が交付申請した総支給額は504万円、残額117万6169円は市に返還した。

 個人支給の同市議会は議員一人当たりで年間24万円。支給額を上限に、使った割合を示す執行率は76・7%で、全体では改選後の3年間で最も低かった。上限を超えた収支報告をしたのは4人で、3699円から4万2028円を各自で負担した。残額があったのは17人で、金額は6998円から15万3868円だった。

 9つの支出項目では、最も多かったのが計19人の調査研究費233万9710円。次いで、研修費81万1240円(7人)、資料作成費38万1779円(11人)、資料購入費36万1662円(15人)、懇談会の会場使用料としての広報費3万円(1人)、コピー機リース代などの一部として事務所費2万3254円(2人)の順だった。

 15年度にパソコンやプリンター、デジタルカメラといった機器類の購入で請求した議員はいなかった。同市議会は政務活動費の手引きで、機器類の購入費を請求する場合、議員の残任期と税法上の耐用年数を月数で案分し、更に政務調査活動での使用頻度に応じて請求するとしている。

 調査研究費で計上した宿泊を伴う視察先は北海道、秋田県、長野県、岐阜県、福岡県、鹿児島県。多くは「当日出発では視察時間に間に合わない」「当日午後10時までに伊賀市に戻ることができない」とし、移動で前泊分や前泊と後泊分の宿泊費を請求した=左表。

 同市議会では使途の透明性を図るため、3月定例会で条例を一部改正。16年度以降の政務活動費は議会図書室で収支報告書や添付された領収書、視察報告書のコピーを誰でも自由に閲覧できる。

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