てくてく歩記は三重県伊賀市、名張市の散歩道を紹介しています。観光にもお役立てください。いつもの道もふらっと歩けば違う景色になるかもしれません。

てくてく歩記 絶景の峠道と古くからの集落 

伊賀市神戸地区~古山地区の7・5キロ

 身近なウオーキングコースを実際に歩いて紹介する「てくてく歩記」。今回は、伊賀市南部の神戸地区からひと山越えて、西側にある古山地区までの約7・5キロを歩きます。(取材・山岡博輝)
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▲上神戸・我山集落の外れから
桐ケ丘、青山高原方面を望む

 10月28日正午すぎ、近鉄大阪線伊賀神戸駅の改札を出て歩き始めます。好天ですが風は強く、枝に残った柿の実が揺れていました。朝日ヶ丘町の団地を右手に進み、出屋敷川を渡って県道を南へ。大阪線のガードをくぐる手前から東に折れ、右手前方の松楓苑団地の中へ進んでいきます。 
 上り坂で体も温まり、黄色いコスモスに見送られながら団地を抜け、日陰の下り坂に。松の木の間からの日差しがとても暖かく感じました。足元に転がっている松ぼっくりを踏んで転ばないよう気をつけながら、今度は上り坂に。薮には小さなアケビの実が口を開けていました。

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▲蓮明寺からの眺望 

 出発から約30分、上神戸の我山集落へ。重厚な家や曲線を描いた塀が続く小道を抜け、坂と石段を上ると蓮明寺に到着。鐘楼堂付近から東側と南側が一望でき、青山高原の風車や名張市のすずらん台団地などが見渡せました。
 しばらく続く坂越えに備え、ツバキの木がある石段脇で小休止したら再び歩き始めます。集落が途切れると視界が開け、景色は蓮明寺から見るよりも雄大に広がっていました。穂を出した小柄なガマが群生する水たまりにも目をやり、伊賀神戸駅方面から続いてくる広い道に合流しました。 
 峠が近付くと、木々の間からは水田の広がる比自岐方面も望め、下りかけると南西方向に視界が開けます。まだ昼すぎなのに、なぜか西日のようなまぶしさでした。しばらく続く真っすぐな下り坂を前にすると、「いっそ転がっていったほうが早いんじゃないか」と思ってしまう始末。

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▲東谷・出屋敷集落

 右手に東谷の出屋敷集落が見え始め、北向きに折れて東谷方面へ引き続き下っていきます。大きく丸いクヌギのドングリを足でコロコロ転がしながら林の中を進んでいき、沼地のような池を過ぎると東谷の集落に差し掛かりました。
 急で細い道を通り抜け、下りきると県道へ。少しだけ西へ進んで再び南へ入り、鍛冶屋の集落に進みます。鍵状に折れ曲がった道を上っていくと、藪には色づき始めたカラスウリがいくつも下がっていました=右下写真。 
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 薮を抜けると、例大祭の「年寄りみこし」で知られる田守神社へ。図らずもこの日は前日で、境内には2基のみこしが出番を待つように並べられていました。夜と翌日のにぎわいを思い浮かべながら神社を後にし、帰りのバスまで時間があるので、安場方面へ向かうことにしました。
 
 旧名張街道に出て南へ向かい、途中から集落の中の小道へ。大きな石灯ろうの脇を通って安場集落を通り抜け、午後2時40分、南口バス停に到着しました。歩数計は1万1670歩。天候に恵まれ、少し肌寒いような暖かいような心地良さのまま歩けました。 
 景色の良い峠道を境に、古くからの集落を順に巡った今回のコース。普段は車窓から見ている風景も、歩いていると違うものが目に入ってくる、そう感じた2時間半でした。


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