YOUが送るオンライン読み物「シアワセを感じる100歩」

「教える」を楽しむ。

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 「わ。何て上から目線な言い方」と娘が呟いた。
 ネットで外国人の友人に話しかけられたようだ。
 娘は、留学中に知り合った日本語学科の学生たちと帰国後も連絡を取り、彼らの日本語学習に付き合っている。
「聞きたいことがあって『今ちょっといい?』と言いたいんだろうけど・・」
時折、彼らの日本語表現に度肝を抜かれるのだという。
「『今ヒマだろ』はないわ~」

  これが例えば「今ヒマ?」ならそう悪くない。
 でも「ヒマだろ」だと断定的でダメなのか?考えたこともない。
 娘によると、私たちが気にも留めないことによく関心を持たれるのだとか。
 「日本語学科の講義に招かれてラジオ体操を教えたこともあるよ」他の日本人学生も全員ラジオ体操第一を完璧にこなし、絶賛されたらしい。
 実際、曲に合わせて同じ体操が出来る国民、というのも珍しいかもしれない。
  「普通言わないよ~」娘が再び頭を抱えた。
 「彼に『今何してるの?』と聞いたらね、『沈思黙考しています』だって」さすが日本語学科。
 言葉が高級だ。すると今度は日本語の単語を聞かれ悩み出した。
 結局思いつかず、相手が調べた様子。
 「そんなの分かるはずない!」と娘。
 それ、何て言葉?「『心理的境界』だそうです・・」実に手ごわい日本語学習者たち。
 教えながら、学べることも多そうだ。

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執筆者・坪田多佳子プロフィール

1963年東京生まれ。ライター、小論文及び国語科専門プロ家庭教師。
「シアワセ感じる100歩。」は、2007年4月から2009年3月、朝日新聞の姉妹紙「RAKU(楽)」に掲載し、好評を得た。現在は「YOUよっかいち」の紙面と伊賀タウン情報YOUホームページで連載中。
日常生活で見つけた小さなシアワセをテーマに「~を楽しむ。」と題して1か月に1歩ずつ歩み続け、「100歩。」達成を目指す。
YOU紙面へはピンクリボンの記事も出稿。
趣味は読書、料理、英会話。インターネット上で、日本マニアの外国人に日本語を教えたりもしている。
家族は夫、息子、娘。松阪市在住。