YOUが送るオンライン読み物「シアワセを感じる100歩」

「覚える」を楽しむ。

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 娘宛に、ロシアの友人から新年の贈り物が届いた。
 中身は何と、お菓子が詰まったヘビのぬいぐるみ。
 ロシアにも干支(えと)があると知って驚いた。
 干支は中国から伝わったものだから、他の国にあっても不思議はない。
 しかし干支といえば日本のお正月。
 カラフルなロシアのヘビは、そのイメージを一気に覆した。

 ところでこの時期、干支に悩む人もいる。
 「覚える事、多すぎ!」と叫ぶ、急きょ受験科目に古文が加わった私の生徒だ。
 古文に出てくる干支は、暦や時刻、方角を表すので、それを覚えなければいけないのだ。
 「何種類もありますよね?」と悲しげなので「覚えられる所から始めてみて。
 午(うま)の刻は昼の12時頃。正午ね。午前午後は、午の刻の前か後って意味。
 子午線は北と南を結ぶでしょ子(ね)が北で午が南」と説明。
 身近な事は覚えやすいものだ。

 ここでロシアのヘビを思い出し、生徒に話した。
 「ロシアにも伝わったのは、便利だったからかなあ」と言うと「便利? どこが便利ですかっ!」生徒が語気を強めた。
 私は口から出かけた説明を思わず飲み込む。(漢字だけだった十二支に、昔の人が、庶民にも覚えやすいようにと動物を当てたらしい)は、まずいだろう。
 生徒が「昔の人め!」と言いかねない。兎にも角にも、頑張れ受験生!

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執筆者・坪田多佳子プロフィール

1963年東京生まれ。ライター、小論文及び国語科専門プロ家庭教師。
「シアワセ感じる100歩。」は、2007年4月から2009年3月、朝日新聞の姉妹紙「RAKU(楽)」に掲載し、好評を得た。現在は「YOUよっかいち」の紙面と伊賀タウン情報YOUホームページで連載中。
日常生活で見つけた小さなシアワセをテーマに「~を楽しむ。」と題して1か月に1歩ずつ歩み続け、「100歩。」達成を目指す。
YOU紙面へはピンクリボンの記事も出稿。
趣味は読書、料理、英会話。インターネット上で、日本マニアの外国人に日本語を教えたりもしている。
家族は夫、息子、娘。松阪市在住。