YOUが送るオンライン読み物「シアワセを感じる100歩」

「修理する」を楽しむ。

064.jpg玉ねぎを炒めていたら、すうっとガスが消えた。
 急いで呼んだ修理の人によると、ガスメーターの故障らしい。
 手際よく修理を終えた彼は、図面つきの書類と古いメーターを示し「新しいメーターに交換しましたので、今、目盛はゼロです。古いメーターの数字を報告書に記しますので、こことここの数字を料金請求時にご確認頂き・・」
 機械に図面に数字。
 嫌いなモノの羅列だ。
 一体どの数字とどの数字をどう確認するのだ。
 ためしに「私としては目盛がゼロからでも全然構わないです」と提案してみたが、「それは無理ですね」と一蹴された。

修理の人の説明は、丁寧で、詳しくて、分からない。
 ケーブルテレビの人が来たときも、配線についての解説中に、「すみませんが一つも理解出来てません」と遮らなくてはならなかった。

 だが、パソコンの修理は別だった。
 修理の人は来ず、電話の指示通りにこちらが作業する形式だ。
「Aを押して1分後、Bを切り、次に、」
 男性の説明通りにすると、完璧に復旧した。
 まるで自分で修理したかのような清々しさ。
 私は調子に乗って「不具合の原因は何ですか?」と尋ねた。
 すると彼は「んー、何かがどっかで悪さをしたんでしょうねえ」
 何てイレギュラーで新しい説明!
 ・・いや、私の理解力に合わせた説明、だったかも。

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執筆者・坪田多佳子プロフィール

1963年東京生まれ。ライター、小論文及び国語科専門プロ家庭教師。
「シアワセ感じる100歩。」は、2007年4月から2009年3月、朝日新聞の姉妹紙「RAKU(楽)」に掲載し、好評を得た。現在は「YOUよっかいち」の紙面と伊賀タウン情報YOUホームページで連載中。
日常生活で見つけた小さなシアワセをテーマに「~を楽しむ。」と題して1か月に1歩ずつ歩み続け、「100歩。」達成を目指す。
YOU紙面へはピンクリボンの記事も出稿。
趣味は読書、料理、英会話。インターネット上で、日本マニアの外国人に日本語を教えたりもしている。
家族は夫、息子、娘。松阪市在住。