YOUが送るオンライン読み物「シアワセを感じる100歩」

「包む」を楽しむ。

063.jpgハンガリーの友人、アイーダが「日本のサービスは世界最高ね!」と言った。
 例えばギフトラッピング。
 手早い上に美しく、無料というのが凄いらしい。
 そこでふと、先日のデパートでの一件を思い出した。
「商品をギフト用に包んでもらった後、別の階に行ったの。1時間位してそこに戻ったら店員が駆け寄ってきて、『お客様!館内中お探ししておりました。館内放送もしたんです!』って」。
「何が起きたの?」
「値段、取り忘れたんだって」。
「完璧すぎ!」と彼女。

 そうかもしれない。
 でもサービスは戦略だ。
 包装紙には店名が印刷されていて、見事な包装はプラスイメージ。
 逆に包装の不手際は失点だ。
「アイーダは自分で包むでしょ?その方が店の名前がチラつかなくて粋よ。」
「そうね。ラッピングは楽しいし」と、写真を見せてくれた。
 金色の紙に、本物の木の実と葉の飾り。
 斬新で素敵だ。

 数日後、複数の店で買い物をした。
 2軒目の店員は、私が持つ1軒目の袋を見、「これにおまとめしましょうか?」と店の袋を広げた。
 親切な申し出だが、ライバル店の袋を隠す戦略?とも思う。
 3軒目では人にあげる小物を買い、自分で包もうと包装を断った。
 すると店員は、店名が目立つ巨大な袋を取り出して、「これにおまとめしましょうか?」
 ・・さっきと同じセリフに同じ口調。
 私は思わず、後ずさっていた。

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執筆者・坪田多佳子プロフィール

1963年東京生まれ。ライター、小論文及び国語科専門プロ家庭教師。
「シアワセ感じる100歩。」は、2007年4月から2009年3月、朝日新聞の姉妹紙「RAKU(楽)」に掲載し、好評を得た。現在は「YOUよっかいち」の紙面と伊賀タウン情報YOUホームページで連載中。
日常生活で見つけた小さなシアワセをテーマに「~を楽しむ。」と題して1か月に1歩ずつ歩み続け、「100歩。」達成を目指す。
YOU紙面へはピンクリボンの記事も出稿。
趣味は読書、料理、英会話。インターネット上で、日本マニアの外国人に日本語を教えたりもしている。
家族は夫、息子、娘。松阪市在住。